霊能者ヴォイス

今回は私の知人の信じられないお話からです。

本当に・・信じられない様な事なのですが・・・。彼女はとても相性の悪い土地(場所)と人がいる場所に、仕事の関係で半年に一度は訪ねなければなりませんでした。
その場所との相性は私から見ても最悪で、そこと縁が出来てから婦人科系を悪くしたり、生霊が憑いてしまったり・・と色々ありました。その都度、私も対応し、ここの所は落ち着いていたのですが・・。
ここまで読んで、皆さんは"そんなに悪いなら行かなければ良いのでは?"と思うかも知れませんね。でもそれこそ、"背に腹は変えられない"とでも言うのか、自営の彼女はどうしても仕事の関係でその場所は行くしかないのです。私も霊視で、"今は縁を切る時期ではない。乗り越えて"と出ていましたので、その時期が来るまでは何とか霊的にもガードを付けてやり過ごすしかないと言う状態でした。いつかは良い形で縁が切れる時期が来るのですから・・。

仕事的にも落ち着き、そこを訪ねる頻度も少なくなったこの頃だったのですが・・。
その日、久し振りにその土地に行った帰り、空港からそのまま私の所によった彼女・・。
「今回も何事も無く無事帰って来れたわ!」とその時は呑気にしていたのですが。私もその日のスケジュールを終え、一緒に食事を取り、募る話もありましたので、私の自宅に寄ってもらう事にしたのです。早速、私は着替えをし、彼女にも楽な格好に着替えでもと薦めたのです。
「そうね。」と彼女は着替えようとスカートに手をやったその時です!
「痛い!!」彼女は叫びました。驚き駆け寄ると、薬指から血が出ています。
「どうしたの!!」
「分からないけど何か刺さったみたい・・」スカートのファスナーの部分に何と待ち針が刺さっていたのです。
「嫌だ・・危ないわね。」私は言い、彼女に尋ねました。
「お直しか何かに出したの?」
「ううん。出してないわよ。今まで何回か着ているし・・嫌だわ・・どうしてかしら。怖いわ。」そう言いながら指に絆創膏を貼っています。
「ブティックの方のミスかしらね。」
「ありえないけど・・でも場所が場所だし、マネキンにでも飾っていたのかしら。その時に止めたのかしらね。」
「でも失礼よね。」
「そうよね。一歩間違ったら大事よ!針が体にでも入ったら大変よ。」私たちはそう話ながら待ち針を見つめました。
「誰かに恨まれているんじゃない」
「まさか!!漫画みたいね。針仕込まれるなんて(大笑)」・・・・・・・・・(沈黙)・・・。
私は深呼吸をして、何気ない振りを装い言いました。
「他には付いてない?大丈夫?」彼女は、
「ないわよ!だって、飛行機も電車もタクシーも、今日一日、この洋服で移動しているのよ。あれば気付くはずだし・・第一、何回か着てるし・・」私の顔を見て、「・・」私はもう一度彼女に言いました。
「とにかく、調べてみて!」私に強く言われ彼女は渋々スカートに手をやりました。丁度、前の部分、太ももの辺りでしょうか・・。次の瞬間、彼女の顔が蒼ざめました。そうなんです・・・。今度は針が、出てきたのです。待ち針ではなく針です。その針は見た事がない位、小さくて・・まるで童話の小人用の針のようです。しかしよく見ると、きちんと糸通し穴もあるのです。
私たちは恐ろしくなりました。スカートを床に広げ、刺さっては怖いので、ガムテープの【ころころ】を転がし、調べました。そして、そのスカートから出てきたのは計7本の針、待ち針1本、小さい針4本、針2本・・。
知人は余りの怖さに震えていました。これだけの針がスカート一枚に刺さっていれば必ず、気付くはずです。仕立てはミシンでしてあり、どう考えてもその針たちは作る工程では使わないですし、何より針の大きさがどう見てもおかしいのです。そのスカートのブランドはそれなりのところのですから、幾らなんでもここまでのミスは考えにくく、どう考えてもおかしいのです。
「よく刺さらなかったわね。本当に良かった」そう言うのがやっとでした。私はその針を集めて、除霊等用の特別な塩の中に入れました。すると見る見るうちに針の色が変わっていくのです。これは製品のミスではありません。信じられないですが、【霊障】です。ここの所、何事も無くその場所から戻れていた彼女ですが・・・。やはり、警戒が必要だったのです。日頃からの護りの働き、薬指の刺し傷程度で済んだには済んだのですが・・。
私は色々な霊障を見ていますが、これまで【針】が出てきたのは彼女が初めてです。信じられない様なでも本当の事なのです。それまでも彼女はその土地、人から色々受けてきました。あともう少しで縁も切れる所まで来ています。その矢先・・。やはり最後の最後まで、霊的には警戒が必要だと痛感しましたし、彼女もまた、隙無く気を緩めず、後少しを乗り切らなくてはと、あらためて感じたのです。少し、油断が出てしまっていたのでしょう・・。この事は結果的には大きな知らせとなり、彼女は以後、そこを訪れる時は、気を張って向かっています。
大事にはなりませんでしたが、しかし・・本当に恐ろしい事ですよね・・。私も彼女もこの事があってから今日まで、時々、思い出してしまい、洋服をついつい、チェックしてしまいます。間違っても大量の針なんて出てこないはず・・と思っても・・。
私などは、大きな除霊等の手掛けているときは、つい【針チェック】に敏感になってしまう事もあるのですよ。だって、針は体に入ってしまったら、心臓まで到達するかもしれないですもの。私がこれほど、トラウマになってしまうのですから(笑)彼女はもっと気にするのでしょう。でも、その分、変な言い方ですが、【警戒】してそこへ行ってくれれば後もう少しで良い形で乗り切れるはずですし。
今回はちょっと信じられない【針霊障】のお話でした。