前にもお話した様に、今は霊能力をコントロール出来ますし、その使い方も私なりに極めています。
分かりやすく言うと、スイッチをオン・オフ、または、ラジオのチューナーをそれぞれのチャンネルに合わせるというか・・・。
こんな表現ですと軽く簡単に思われるかもしれませんが、実際は宇宙飛行した様に(したことありませんが・・・)体力・精神力共にかなり要ります。あえて言葉にするとそうなってしまいます。
10代中頃まではそのコントロールがあまり上手くいかず、むしろどうやって見ないようにするかを考えたりしていました。
よく<霊感占い>とかあると友達が誘うのね。お小遣いで足りるし、まあ子供ながらに恋愛相談みたいな・・・。私はほとんど行かなかった。というのも、子供の頃から、知らない人に呼び止められたりして、<あなたはそういう道に進むよ><人に見えないものを見て生きてく>とか、あるお婆さんなんか、<出家しなさい>なんて!! 子供心に耳にタコ状態でしたし・・・。
今となってはその意味も分かりますが、当時は正直、<絶対、お断り!!>と思っていました。色々、そのお陰で助かっていたのに感謝知らずですよね(笑)。大体普通そんな人ばかりに声なんて掛けられないでしょうし・・・。その方達には見えていたのでしょうね。
そのうち、<そうだ!見ないのが無理なら見なかったことにしよう!>と安易な発想になったのですが、これが命取りというか、今の私のきっかけになっていくのです。
そう決めたら、とことん<見なかった事>を決め込みました。期間にして、1年位だったでしょうが・・・。
順調に(?)見なかったことにして1年目・・・。大好きな叔父が亡くなりました。急死でした。連絡を受け、掛け付けた時には泣き崩れる叔母、従弟たちの姿が・・・。
私の家は父方も母方も、子供たちは兄弟の様に仲良く育ちました。今もですが・・・。ですからその叔父は私にとっては父と同じ存在なのです。従弟に<触ってみて・・・パパ冷たいの・・・>と言われ、触ると本当に氷のようでした・・・。こんな事になるなら、もっともっと会いに来れば良かった。ごめんなさい。そんな気持ちで一杯でした。
段々と友達の方が大切になり、顔を出す回数も少なくなっていたからです。無意識に私が取った行動は、<叔父が天国に行ける様、成仏できる様・・・>。叔父の体は病院から戻ったばかりで、急死、年末、と重なり、ただ布団に寝かされているという状態でした。
キッチンに行き、包丁を見つけ白い布に包み、外に走りお線香を買いロウソクを買い、お茶を入れ・・・。叔父の枕元に揃えました。それどころではない、慌ただしい中での出来事でしたから、周りも私の行動を気に留めていないようでしたが、暫くして葬儀屋の方がみえ驚いていました。
その時になって、周りも私の行動に気がつき、<ありがとうね・・・でも、なんで・・・>。自分でも分からないのですが、体が動いていたのです。
そんな中で何とか無事葬儀を終え、沢山の方に見送られ叔父は旅立っていきました。
ずっと泊り込んでいた私たちも家に戻ったその日、コンビニへ買い物に兄弟で出たのです。叔父の話をしていると突然ゴーという音と風が通り抜け、次の瞬間、弟がその場に座り込み、<お姉さん、何人も何人もこちらに向かってくるよ。みんなお姉さん見てるよ。もう、おうちには戻れないよ!お母さん!助けて!>等言いながらぼろぼろ泣き始めたのです。
弟の体を触ると、硬く痙攣しています。私には冷たくなっている様にも思われました。見なかったことを通していたのでが、そんな事を言っている暇はありません。見ると、確かに大勢の霊が・・・。街中ですが、他人にはまるで私達の姿が見えていないような感じです。
不思議な事にその霊達に何処かで会ったことがある様な・・・。とにかく何とかしなくては!!誰に言うでもなく、手を合わせ、心の中で<助けてください。私が間違っていました>と・・・。これも無意識に自分が間違っていたと・・・。
すると、亡くなった叔父が傍にいるのが分かりました。<帰れる!>と確信しました。
私は記憶にないのですが、後で弟が<お姉さん、お経とか、何か分からない言葉唱えていたよ。そうしたら、体が動いて涙が止まって・・・。>確かにお経は子供の頃から聞きなれてはいましたが、改めて唱えたこともありませんし・・・。私を護る力がそうさせたのでしょう。気が付くと自宅に着いていました。
家の中で、滅多に吠えない私の愛犬が吠えまくっている声が聞こえます。両親が飛び出して来、話を聞き父は仏壇へ・・・。母は<あなた達が出かけてから、ずっと犬が吠えるので何かあったのかしら?見に行こう。>と思っていたというのです。私たちには長い時間に感じたのですが、10分も経っていなかったようです。その時、全て理解することが出来ました。
あの沢山の霊は、見なかったことにしてきた方々なのです。私に思いやりの気持ちがあれば、コップ一杯のお水、一本のお線香、お花・・・。たったそれだけで上に行ける、霊たちだったのだと・・・。悪霊とかではなく・・・。融通の利かない私はそんなことも見なかった事として無視し続け、自分の役割も気づかず過ごしていたのです。
私の中では答えが出ていますが、何分子供ですから、その話は親戚中に行き、その結果、<我々の?許容範囲を超えている。身内ではない方が良い>という見解に達し、霊能者の方の所へ・・・。またこれが大変で・・・(笑)。
私とその先生が電話で取り敢えずお話をと言う事に。でも電話がつながらないの。私が掛けると使われてません・・・と・・・。
結局、叔母が話をして・・・私の名前、弟の名前と告げるやいなや、<この兄弟は霊感が強すぎて、特にお姉さんに方が・・・見れないかも知れません>。一回、お会いしたのですが、その先生は<見る>というより<教えてくれた>ということが多いと思います。私のものを弟が受けてしまったことなど・・・。
今は感謝しています。それから、何人かの先生にお会いいたしましたが、<見れない>といわれることが多かったですね。でも、何かしらヒントを頂けた様に思い感謝しています。どの先生も宗教など押し付けたりもしませんし、素晴らしい方々だったと思います。出逢う運命だったのだとも・・・。不思議な事に皆、一度しかお会いしていないのですから。
少なくとも、そういう仕事が有るということ・・・。私だけではないということを学ぶ事が出来ました。
それからの私は、縁のあるものは見ていく。それが自分の役目の一つだということが出来るようになったのです。
そうすると、力の使い方も分かってきましたし護る力、簡単に言うと自分についているものも判り、バランスが取れてきたのです。今でこそ話も出来ますが、当時の無防備だった私にとって、その出来事は本当に怖く恐ろしく、まさに、<怪奇・心霊現象>でした!
そして、またありがたい経験でもあったのです。
今回のお話はここまでで・・・。