霊能者ヴォイス

これは、割と最近のお話です。題して、「空飛ぶ白い手!」・・・・。

R君は中学生、都内近郊の公立中学に通っています。その学校で起こった不思議な出来事です。
久しぶりに会ったR君は、こんな話をし始めました。彼には生まれ持った霊的なものがあり、時々、その力や視えてしまうものへの対処など、私とお話したりする事が以前からあったのですが・・・。
「最近、学校で怪我をする子が続いているんだ・・。それも骨折ばっかり・・」と言うのです。聞いてみれば、もう彼の学年ばかり6人も・・。
「男子?女子?」私は聞きました。「どちらも」更に聞いてみると、ちょっとありえないかな?と思える場面でも骨折してしまうのです。ある子は階段から2~3段ジャンプして降り、その時に左足を骨折。体育の球技でパスを受け損ねて、突き指ではなく、骨折・・その時は体育館に「ボキッ!!」と音まで響き渡ったと彼は言います。教室のドアを閉める際、後から来た子が腕を挟まれ、骨折・・。こんな具合です。確かにカルシウム不足の現代っ子とは言いますが(笑)さすがに偶然にしては・・と考えてしまいました。しかも同じ学年で、2週間ほどの間に・・ですから。何より、彼がわざわざ、私に話すという事は何かあるはずです。
「何かあったの?」と聞きました。すると彼が「実は・・・」と話し出したのです。

ある朝、クラブの練習をしていると、ふと見上げた空に、真っ黒なものが見えたというのです。それは雲のようにも見えるし、そうでもないような・・言葉にする事が難しい・・でも真っ黒な煙のようなものが、低い位置にあったのだそうです。「なんだろう・・?」気になり見ていると、それは学校の校舎の真上に来て、留まったのだと言います。R君は周りを見ましたが、誰一人、その煙に気付いている様子がないのです。「こんなに変な煙がはっきりとあるのに・・誰もなんで気付かないのだろう・・」そうは思いましたが、口には出さずそのまま過ごした翌日、一番目の骨折者が出たのです。その時はその事とは結びつけずにいたのですが・・。そして、5人位の骨折者が出て・・・。
そんな、ある日の昼休みの事です。教室に戻ろうと廊下を歩いているその時・・ふと、廊下の窓から校庭に目をやると、校庭の真ん中に白い長いものが飛んでいるのが彼には見えたのです。「!!なんだ??」と一瞬立ち止まり、更に見てみると、なんとそれは「真っ白な腕」だったのです。
本当に、真っ白で、少し透けているような・・すらっとした・・肩から指先までの腕が1本(何て数えればいいのでしょう・・?)校庭をさまよって飛んでいたのです。彼が見た"それ"は現実のものとは少し違い、肘の部分もなく、妙に長く、指先だけがはっきりとした形だったそうです。驚いた彼は、暫く呆然と"空飛ぶ手"を見ていましたが、我に返り、教室へ・・。恐る恐る校庭をもう一度見ると・・もう、その手はなかったそうです。
そしてその日は彼に近い友人が腕を骨折したのです。彼はもう、偶然ではないと確信をしていました。そして数日後、タイミングも合い、私の所に来たのです。
私は彼に言いました。「その怪我は皆、左側ね?」「そうです。」・・。話の間、私は【7】と言う数字を感じていました。そして、彼に聞きました。「落ち着いて、目をつぶって・・、」「いつまで続くと思う?」と聞きました。彼は、「7人かな・・?後一人位・・かな?」と答えました。更に聞きました。「終わりそうかな?」「うん・・もう大丈夫だと思う・・」「その手はもういない?どう感じる?」「うん・・もういない」そんな会話をしました。
彼の学校は古く、今日まで、戦争や様々な時代の生徒を送り出してきた学校です。

今回のケースは霊視の結果、その学校自体に霊的な問題があるのではなく、そう言う歴史のある学校ゆえに、たまたま波長で呼び込んでしまった・・そう言うものでした。学校には沢山の生徒がいて、集い、笑い、そして悩み・・・それがタイミングで何らかのものを(マイナスの)呼んでしまった。彼は霊的なものもあり、それにはっきりとした形で気付いてしまった・・と言う事でしょう。
彼に「そうね・・7人ね・・でも大丈夫!今日私に話をしてくれたのですから・大難を小難に出来るはずよ!ね!」彼は納得して、帰りました。ちょっとした、霊的アドバイスをして・・。
その後の報告で、一人軽い突き指をした子が出たそうですが、その後、嘘の様に、骨折する生徒は出なくなりました。突き指の子には申し訳ないけれど、「7人目」という事。そのマイナスの気は彼に気付かれた事で、移動したように私には感じました。
移動・・と言うより、消えてしまった・・と言いましょうか。今回はその学校に直接行ったわけではなく、彼の話から遠隔で霊視してみたのですが・・・。中途半端な感じに思われるかもしれませんが、なぜ、白い手が飛んでいたのか・・それはもうその時には知る必要もなくなっていましたし、無事、R君達、生徒も過ごしているのですから、一件落着という形でした。

しかし・・・想像してみてください・・。校庭を飛ぶ白い手・・。さぞや彼も恐ろしかったでしょう。でも私はなぜかその腕が、手が、とても悲しいものに感じてしまいます。学校と言う夢や希望のある場所をさまよい、怪我を負わせるような波動ですが、でもとても寂しい感じがしてしまったのです。

今後、縁があり、もしその「白い手」にまつわるご依頼が来た時には、「白い手」について追求する事にはなりますが・・このお話を書いている現時点では、「白い手話」は来ていません(笑)
今回はそんな話でした。